『記憶』の仕組みを分かり易く解説!その6【実践編2『想起練習』】
こんにちは、Yuzuruです。
今回は記憶シリーズの、記憶力を高めるための実践編、「想起練習(思い出す練習)」についてです。
記憶に関してかなり重要な部分なので、『記憶力を高めたい』方はぜひご一読ください!
前回まだの方は実践編1からお読み頂ければと思います↓
この記事を読んで得られること↓↓↓
- 想起練習とは何か
- 想起練習のやり方
目次↓↓↓
想起練習とは?
前回の記事で紹介しましたが、注意を向けた情報がまず短期記憶に入ります。
そして次は長期記憶に移行させる段階です。
長期記憶に移行できるかどうかで、思い出せるか出せないかが大きく変わってきます(゚Д゚)
では、どうやって長期的に記憶し、その情報を思い出すことができるのでしょうか。
それは、『繰り返し思い出すこと』です!
(脳には可塑性という性質があり、同じ処理を繰り返すと、脳に構造的な変化が起こり、その処理を行いやすくなるのです)
この「繰り返し思い出す」ことを、想起練習(または反復法)と言います。
繰り返すことが記憶定着には大切というのはよく言われてることなので、実践してる方も多いと思いますが、実はただ繰り返すだけではダメで、正しいやり方があります!
間違った反復方法では、成果は上がらないとのことなので、正しい想起練習法をご紹介します!
想起練習のやり方
まず結論から言うと、正しい想起練習法とは、
- 「一定時間後に思い出す」と言う練習を繰り返す。
です!
覚えたての短期記憶の中に情報がはっきり残っている状態でいくら反復をしても、効果は薄いのです。
記憶を定着させるには、『長期記憶から情報を引き出す練習』をすることが大切なのですね。
具体的には?
ではどうすれば良いのかというと、
短期記憶の中からいくらかその情報を忘れてから、想起練習をするのです!
つまり、1秒の間に、呪文のようにひたすら繰り返すのはNGです。具体的には、5秒程度は、記憶したい情報に注意を向けないようにして、それから思い出すようにします。
5秒後に思い出せたら、次はより長い間隔をあけてから思い出します。それでも思い出せたら、さらに間隔をあけて思い出す。
このように、徐々に想起の間隔を開けていく方法を『延長リハーサル』と言います。
想起練習の効果を高める方法として確立されているので、世界中の学習現場で活用されている方法だそうです(^^)
想起の間隔の目安は?
想起の間隔を長くしていくことは分かりましたが、具体的にどの程度時間を空ければ良いのでしょうか?
ちゃんと目安がありました!それが次の通りです。
-
1回目:数秒から30秒以内に複数回
2回目:数分以内
3回目:1時間から1日以内
4回目:1日後
5回目:1ヶ月後
効果的な想起訓練をするには、まず1回目、短期記憶から忘れるか忘れないかくらいの時間が経つ頃に、想起をすることが大切です。それが「数秒から30秒の間」です。
※くれぐれも、まったく間隔を空けないのは良くありません。
逆に、最初に間隔を空けすぎてもいけません、短期記憶からも完全に消えてしまっていたら、まったく思い出せず、想起練習にならないからです(^_^;)
2回目の想起練習は、短期記憶の中から完全に情報が消え去ってから行います。
「1分後から10分以内」が一つの目安です。
3回目、1時間程度経過した後の想起練習でも情報を思い出せれば、その情報は相当定着したものになったと言えます!
そして4回目は翌日です。ここでも思い出すことができれば、その情報はさらに定着しています。そしてエビングハウスの記憶実験結果からもわかるように、1日後にも覚えている情報は、その後もほとんど覚えている傾向にあります◎
(エビングハウス実験に関してはこちらに詳しく書いてあります↓)
5回目は1ヶ月も後ですが、1日後に覚えていた情報は1ヶ月後もたいてい覚えているので、この段階で覚えていた情報は、もうほとんど忘れることはありません!
まとめ
以上、想起練習についてまとめました!
想起練習は、記憶法の中でも特に重要なものです。
たいていの試験はこの想起練習だけで乗り越えられるとの報告も∑(゚Д゚)(大半の東大生も特殊な記憶術などを使わず、この想起練習だけで入学試験を乗り越えてるらしいです)
記憶力を高めたければ、まずは『想起練習』を正しいやり方でできるようになることが先決で大切なのですね。
まだまだ奥が深い『記憶』について今後も深ぼっていきたいと思います!
(次回はこちら!↑)
それでは、素敵な1日をお過ごしください☆
Have a nice day♪