【スノッブ効果とは】事例を解説!ヒトはなぜ他人と違うものを求めるのか?

行動経済学(ニンゲンの不思議)

こんにちは、Yuzuruです。

今回から3回に分けて、『スノッブ効果』『バンドワゴン効果』『ヴェブレン効果』についてそれぞれ解説していきます!

    ・「他人と同じは嫌だ!」←スノッブ効果
    ・「みんなと同じがいい!」←バンドワゴン効果
    ・「(高級品を持つことで)他者から認められたい!」←ヴェブレン効果

これらはどれも人間の本能的な心理です。

心理学や行動経済学でよくこの3つの効果がセットで語られます。今回は、『スノッブ効果』について詳しく深ぼっていきます(^^)

目次(この記事を読んで得られること)↓↓↓

  1. 1. スノッブ効果とは?
  2. 2. スノッブ効果の具体例
  3. 3. なぜスノッブ効果が現れるのか
  4. 3. スノッブ効果の活用事例
  5. 4. まとめ

スノッブ効果とは?


スノッブ効果とは、『多くの人が持ってるモノの価値を低く見積もる心理』のことです。

アメリカの経済学者バーヴェイ・ライベンシュタイン氏が提唱した心理現象で、1950年に発表した論文の中で、スノッブ効果、バンドワゴン効果、ヴェブレン効果について述べられています。

具体例をあげて解説していきます↓

スノッブ効果の具体例

みんなと同じ靴

たとえば、街中を歩いているときに、自分と同じ靴を履いている人がいたら、ちょっと残念な気分になったことありませんか?

せっかく買ったお気に入りの靴なのに、みんなが履いていると、一気に特別感がなくなってしまいます。

つまり、同じ物でもみんなが持っているだけで、自分の中でその物の価値が下がってしまうんですね。

できるだけみんなと違う物が欲しいという心理は「スノッブ効果」が働いていると言えます。

限定商品


スノッブ効果はマーケティングで多用されています。

たとえば、こんなセールストークを見たことありませんか?

  • 数量限定!
  • 本日限定!
  • 会員限定!
  • あなたにだけのお得情報
  • 最後のご奉仕価格

これは全てスノッブ効果を利用したマーケティング方法です◎

これらの言葉で心が動くのは、「多くの人が持っていない限定品を自分だけが手に入れることができる!」という感覚が味わえるからです。

私たちは「希少性」に高い価値を感じる生き物です。

この「希少性」によって、実際の市場では手に入れずらい物ほど需要が高まり、簡単に手に入る物ほど需要が低下するということがあるんですね。

メジャーデビューした歌手


ずっと応援していた歌手やアイドルがメジャーデビューして、売れた途端に熱が覚めてしまった..という経験ありませんか?

これは、その歌手やアイドルたちに「希少性」がなくなり、価値が低くなってしまったことで起こる現象なんですね。

こういう人の多くは、また別のデビュー前の歌手やアイドルを探して応援する傾向があります◎

なぜスノッブ効果が現れるのか?


では、そもそもなぜスノッブ効果というものが現れるのでしょうか?

様々な理由が考えられますが、今回は個人的に面白いと思った理由(仮説)を2つご紹介します。

    1. 本能
    2. 脳のエネルギーの節約

1. 本能


まず1つ目は、スノッブ効果は本能的な欲求から発動しているということです。

人類がサバンナで狩猟採集民族として暮らしていた時代、何かを失うということは「死」に直結する概念でした。

たとえば、所有している食べ物を失ってしまうと、次いつ手に入るか分かりません。

以前記事にもしましたが、人間は「損失」にとても敏感な生き物なのです。

なので、あるモノに希少性がある場合は、それを失いたくないという欲求から、その価値を高く見積もってしまうのです。

(「損失」についてはこちらも参考にどうぞ↑)

2. 脳のエネルギーの節約


スノッブ効果が発動するもう1つの理由は、脳のエネルギーを節約するのためです。

『人間の脳のエネルギーは、1日の中で使用できる容量が決められています。』

スノッブ効果で、「限定されたもの=価値が高い」と瞬時に判断することで、その対象のについて考える必要がなくなります。

たとえば何かを買うとき、「限定10個です!」と言われて、「本当に10個だけなのか?..」と疑い、ネットで調べまくるなんてことはしないですよね?^^;

つまり、「限定されたもの=価値が高い」ということがあらかじめ脳内にインプットされていれば、それ以上脳のエネルギーを無駄に消耗する必要がないということです。

デメリットは?

なるほど、確かに「限定品=価値が高い」と決めていれば、それ以上考えることもなく、脳のエネルギーを無駄に消耗することが減りそうです。

ですが、ここは落とし穴でもあります..!

なぜなら、単純にその「限定品」が嘘で、質が低い可能性もあるからです。

つまり、「スピードを優先して判断してしまうあまりに、質を捨ててしまう傾向がある」というデメリットもあるといういことですね。

スノッブ効果の活用事例


それでは、ここからはスノッブ効果を日常で活用する方法を2つご紹介します!

1. マーケティングで活用する

具体例の章でも述べましたが、マーケティングで活用するときは、「希少性」や「特別感」をマーケティングしたい相手に訴えることが大切です。

具体的には、『自分の売りたい商品、サービスに制限をかける』ことです。

  • 「限定5名さま!」
  • 「限定3日間!」
  • 「本日21時まで!」
  • 地域限定ご当地○○
  • 会員限定の!

このように、商品やサービスに制限をかけることで、消費者はそれを「価値が高いものだ」と反射的に感じます。

ただし、使いすぎには注意ですね。何回も使っていれば信ぴょう性がなくなりますし、逆に顧客離れが起きてしまいます。あくまで大事なタイミングで活用ことが大切です◎

2. スノッブ効果は恋愛でも活用できる


さらにスノッブ効果は恋愛にも活用できるそうです!

たとえば、婚活会場でアプローチしたい相手を見つけたときは、その人だけにアプローチするようにするとスノッブ効果が作用するようになるとのことです。

他にも複数の人がいる中で、「あなただから楽しく話しているのですよ」という雰囲気を作り出す。

そうすることによって相手の独占欲が刺激されます。相手の独占欲を刺激することで、自分の存在感が相手の中で増していくというわけです◎

ただし、、、

この例は「女性から男性」の場合です!
というのもこれは「男性脳は、女性脳の数十倍独占欲が強い」という説からきているからです。

個人的には、恋愛においてはスノッブ効果よりもっと他に活用できる心理効果があるんじゃないかと思いますが..。気になる方は試してみてはどうでしょうか笑。

まとめ


いかがだったでしょうか、今回は『スノッブ効果』について解説しました。

今回の内容を簡単にまとめると、

  • スノッブ効果とは『多くの人が持ってると、その価値を低く見積もる心理現象』
  • スノッブ効果は人間の「損失回避」の本能が背景にある
  • 脳のエネルギー節約にも一役買っている
  • スノッブ効果はマーケティングでよく活用されている
  • 具体的には自分の売りたい商品、サービスに制限をかける
  • スノッブ効果は恋愛(人間関係)にも活用できる

誰もが「オンリーワンでありたい」という思いを少なからず持っているものなんですね。

それなのに人間とは不思議なもので、「他人と同じ」は嫌だけど、「みんなと同じ」は安心するのです。

次回は、スノッブ効果の逆の効果である『バンドワゴン効果』について解説します!合わせて読んでもらえれば理解が深まると思います(^^)


それでは、今日が素敵な1日でありますように☆

Have a nice day♪

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