【忘却とは】記憶の仕組みを分かり易く解説!その3
こんにちは、Yuzuruです。
記憶シリーズ第3段です!
今回は「記憶」を語る上で欠かすことのできない、『忘れる』ということについてです。
ヒトはなぜ忘れるのでしょうか。忘れなければならないのでしょうか。深ぼっていきたいと思います。
(前回、前々回の記事はこちらです☆)
今日の目次↓↓↓
忘却とは?
忘却とは、その名の通り意味は『忘れる』という事ですが、具体的には、
「記憶されていたことや、記憶されていたはずのことが想起できなくなる現象」のことを言います。(想起というのは第一弾で説明しています)
ヒトはなぜ忘れてしまうのか
意識はしてないですが僕らは日々忘れることを繰り返しいます。
たとえば、
- 今朝起きた瞬間何を考えたか。
- ご飯を食べた時何から箸をつけたか。
- 電車で前に座って居た人は男性だったか女性だったか。
その瞬間は覚えていたかもしれませんが、数分数時間のうちに忘れ去られてしまいます。
なぜ私たちは忘れてしまうのでしょうか?
それは、ズバリ、「忘却」が生きる上で必要な機能だからです!
私たち人間は、
-
不必要な情報を忘れられるから、必要な情報を思い出せ、以前考えてたことを忘れるから、新しい考え事ができ、悲しいことを忘れられるから、今日も前向きに生きていけるのです。
よく忘れることはネガティブに捉えられがちですが、生きていくのに必要な力だったのですね。
とは言え、忘れたくない記憶は忘れたくないですよね(~_~;)そのために、この忘却に対して対処しなければなりません。
忘れる原因
忘れる原因は大きく分けて4つあります。
未記憶
以前書きましたが、記憶には、記名、保持、想起の3段階あり、それぞれの段階をへて初めて、その情報は記憶されます。
この最初の段階の「記名(覚える)」での記憶の失敗が「未記憶」というものです。
この未記憶はもっとも頻繁に起こる忘却の原因です。
「今日の朝食が思い出せない」など、そもそも覚える気が無いから短期記憶にも入らず、覚えていないというものです。
記憶の減衰
「保持」の段階が原因で忘却が起こることもあります。
僕らは歳を重ね、時間が経つにつれて、想起できる(思い出せる)情報が減っていきます。
脳細胞の減少に伴って保持されている記憶も減っていくのですね(つД`)ノこの、記憶が減少していく事を、「記憶の減衰」と言います。
記憶の干渉
「想起(思い出す)」がうまくいかない場合も忘却は起こります。
ある情報を思い出そうとしても、別の情報が思い出されて、肝心の情報を思い出せないという現象を、「記憶の干渉」と言います。
たとえば、数学の試験のためにある数式を勉強し、記名し、忘れずに当日まで覚えていたとします。でもいざ試験に望むと、肝心の数式は思い出せずに別の数式が思い出されたり...。また思い出したい専門用語では無く別のものが思い出されたりするような、アレですね。。!
手がかり依存性忘却
また、次のような経験をしたことはないでしょうか。
以前会ったことあるのに、顔を見ても名前が思い出せない・・
そして思い出そうとして、色々とその人と会った時のことを思い浮かべてみる。。
すると、その人と会った時の情景がきっかけとなって、名前を思い出す事ができた!
これは「顔」という手がかりからは名前を思い出せなくても、「情景」という手がかりによって名前が思い出せたという事です。
「顔」は名前を思い出すための有効な手がかりではなかったということですね。
このように、有効な手がかりが示されなかったがために思い出せないことを「手がかり依存性忘却」と言います。
忘却にもさまざまな原因があるのですねd( ̄  ̄)
さらに忘却について語る上で欠かせないのが、
『エビングハウスの忘却曲線』です!
エビングハウスの忘却曲線とは
エビングハウスの忘却曲線は、ドイツの心理学者のヘルマン・エビングハウスという方が、被験者に意味のない3つのアルファベットの羅列をたくさん覚えさせて、それが忘れられていくスピードを実験・検証したものです。
この実験結果によると、時間の経過とともに、次の割合で忘れられていました。
-
・20分後 → 42%
・1時間後 → 56%
・1日後 → 74%
・1週間後 → 77%
・1ヶ月後 → 79%
改めて見るとこんなにも忘れていく生き物なんですね・・。
この忘却曲線からわかることは、
-
『覚えた直後は急激に忘れるが、時間が経つほど忘れにくくなる』
ということです。
1日経っても忘れていないものは、その後もかなり覚えているんですね、これは目安になりそうです_φ( ̄ー ̄ )memomemo
まとめ
さて、では忘れないために、何をすればいいのか、どう対処すれば良いのでしょうか。
それは、また次回、忘却後編で!
今回のまとめとしては、
- ・忘れる事は生きる上で必要な力
- ・忘れる原因には、「未記憶」「記憶の減衰」「記憶の干渉」「手がかり依存症」の4つがある
- ・覚えた直後の情報は急激に忘れるが、時間が経つほど忘れにくくなる
調べれば調べるほど人間は複雑な生き物だと思います。でもすべては生きていくために備わった力だと思うので、せっかく備わっているなら活かしていきたいですね(^^)
次回の忘却への対処編もお楽しみにー!
それでは、
今日が忘れたくないくらい良い日になりますように。
Have a nice day♪