『記憶』の仕組みを分かりやすく解説!【まとめ】

脳に関する話 記憶力

こんにちは、Yuzuruです。

これまでこのブログでは数回にわけて『記憶の仕組み』について解説してきました。

今回の記事では、これまでの記憶の仕組みを一旦ざっくりとまとめてみます!

細かい部分はそれぞれの章を見てくださいね(^^)

この記事はこんな不安や疑問を持ってる方にオススメです◎

  • 年々記憶力が低下してる気がする..
  • 人間の記憶の仕組みが知りたい
  • 記憶力を上げたい!

目次(この記事を読んで得られること)↓↓↓

  1. 1. そもそも記憶とは?
  2. 2. 記憶の種類
    1. 2-1. 感覚記憶
    2. 2-2. 短期記憶
    3. 2-3. 長期記憶
  3. 3. 海馬のはたらき
  4. 4. 記憶の原則
    1. 4-1. 注意を向ける
    2. 4-2. 想起練習をする
    3. 4-3. 「関連付け」をする
    4. 4-4. 適切な「手がかり」と結びつける
  5. 5. 忘却
  6. 6. 忘却への対処方法
  7. 7. 次回予告

そもそも記憶とは?(記憶の仕組み)


一般的には「何かを覚える事」が「記憶する事」だと考えられていますが、正しくは、『情報が入ってから出ていくまでの過程』を丸々含めてを記憶といいます。

記憶は『記名、保持、想起』の3段階から成り立っています。

わかりやすく言うと、

  1. 記名 → 覚える
  2. 保持 → 保存する
  3. 想起 → 思い出す

記憶するためには、この3つが適切に機能することが大切なのです。

記憶の種類

感覚記憶

感覚記憶は、超短時間だけとどまる記憶のことを言います。

たとえば、普段服が全身に触れている感覚や、周囲のにおいや雑音。これらの外界からの刺激は1秒以内の超短時間だけ感覚にとどまります。

この超短時間だけとどまる情報を「感覚記憶」といいます◎

刺激がなくなると、すぐに感覚記憶は消え去ってしまいます。

短期記憶(ワーキングメモリ)

感覚記憶からのぼってきた情報は、短期記憶に入ってきます。

短期記憶にのぼってきた情報は、音声的に繰り返したり、頭に映像を思い浮かべたりしている間だけ、維持する事ができます。

繰り返しをしていないと、15〜30秒で短期記憶内の記憶は失われてしまいます。

短期記憶の容量は4つ前後だと言われています。(以前は7つと言われていましたが)

長期記憶

長期記憶は、数分から数日、長いものだと数年数十年と保持できる記憶のことを言います。

容量は無制限で、最近の試算によれば、なんと1ペタバイトもの情報を保存できます!

海馬のはたらき


脳の中でも「記憶」と深い関わりがあるのが『海馬』です◎

海馬は、脳の中でも食欲、性欲、睡眠欲、意欲などの本能、喜怒哀楽や睡眠や夢をつかさどっている大脳辺縁系にあります。

日常的な出来事や、勉強して覚えた情報は、海馬の中で一度ファイルされて整理整頓されてから、大脳皮質に送られると言われています。

つまり脳の中で「新しい記憶」は海馬に、「古い記憶」は大脳皮質にファイルされているのです◎

海馬は「記憶を貯蔵する場所」ではなくて、情報を一時的にとどめておく(短期記憶)為の場所なんですね。

記憶の原則


効率よく記憶する上で、守らなければならない「記憶の原則」を4つご紹介します!↓

1. 注意を向ける

記憶する為には、まずは『注意を向ける』ことから始まります。

日々の生活の中で、私たちは身の回りにある情報のごく一部にしか意識を向けられていません。

たとえば、今日の朝ごはんは何を食べたかすぐ思い出せますか??

食べていた時は間違いなく視界に入っていて、ちゃんと味も感じていたはずなのに...

それなのに覚えていないのは、単に『注意を向けられていなかったから』です..!

注意を向けた情報だけしか短期記憶に入らないので、まずは「注意を向ける」ことから意識しましょう◎

(注意の向け方など詳しくはこちら☆↑)

2. 想起練習をする

情報に注意を向けて短期記憶に入れたら、次は長期記憶に移行させる段階です。

長期記憶に移行できるかどうかで、思い出せるか出せないかが大きく変わってきます。

「想起練習」をすることで、長期的に記憶し、その情報を思い出すことができるようになります。

想起練習、つまり繰り返し思い出す練習をすることが大切なんですね。

(正しい想起練習法はこちら☆↑)

3. 「関連付け」をする

情報を思い出せるようになるには想起練習が大切ですが、ポイントがあります。

覚えたい情報だけを想起練習しても、意図した時に想起する(思い出す)ことはできません

なぜなら、『ある情報を想起できるようにするには「手がかり」と「関連付け」が必要』だからです。

関連付けをして初めて、手がかりが示された時に、それと関連づけられた情報を想起できるようになるのです。

(具体例や関連付けの方法はこちら↑)

4. 適切な「手がかり」と結びつける

意図したときに特定の情報を思い出すためには、その情報を「適切な手がかり」と結びつける必要があります。

そして思い出せるようにしたい情報に結びつける手がかりは、多い方が良いです。

「手がかり」の数が多い方が、思い出したい情報にたどり着く可能性が高まります。

手がかりを増やすためには、いろいろな情報から想起練習をすることが重要です。

また、1つの手がかりに結びついてる情報は少ない方がいいというのもポイントです。

(具体的な解説はこちらです☆↑)

忘却とは?


「記憶」を語る上で欠かすことのできない、『忘れる』ということについても解説しました◎

忘却とは、その名の通り意味は『忘れる』という事ですが、具体的には、

記憶されていたことや、記憶されていたはずのことが想起できなくなる現象」のことを言います。

忘れる原因は大きく分けて4つあります。

  1. 1.そもそも記憶していない「未記憶」
  2. 2.脳細胞の減少によって起こる記憶の消失「記憶の減衰」
  3. 3.別の情報とゴチャゴチャになって思い出せない「記憶の干渉」
  4. 4.思い出す為の有効な手がかりがなくて思い出せない「手がかり依存性忘却」

また、エビングハウスの忘却曲線などを参考にすると、

覚えた直後は急激に忘れるが、時間が経つほど忘れにくくなる

ということもわかっています。

(忘却について詳しくはこちらからどうぞ↑)

忘却への対処


忘却への対処方法としては、先ほど挙げた「忘れる4つの原因」それぞれにあります◎

(詳しい対処法はこちらです↑)

次回予告


以上、これまでの記憶シリーズをざっくりとまとめてみました!

具体例や詳しいことはそれぞれの記事に書いてますので、興味のある方は読んで頂ければと思います(^^)

これまで記憶の仕組みや原則を勉強してきましたが、次回からは『記憶術』をご紹介していきたいと思います!

一般に記憶力が良いとされる人は、実は記憶術を使っていることが多いのです。

関連法、語呂合わせ、場所法、ペグ法 etc..

ひとつひとつ丁寧にご紹介したいと思いますので、自分が楽しいと思う記憶術を見つけていただければ幸いです!

それでは、ありがとうございました。

今日が素敵な日になりますように☆

Have a nice day♪