【クライマックス法とは?】人間は最後に聞いた情報が心に残る話【例文あり】
こんにちは、Yuzuruです。
今回は『クライマックス法(効果)』という、名前がかっこいい感じの効果についてご紹介します!
どういうものかと言うと、『最後に記憶に残った情報が、私たちの意思決定に強い影響を及ぼす効果』です。
仕事や恋愛、日々の生活でも発揮する効果なので、覚えておいて損はない法則です(^^)
目次↓↓↓
クライマックス法とは?
クライマックス法とは、『最後に記憶に残った情報が、私たちの意思決定に強い影響を及ぼす効果』です。
以前、人間の直感に関する記事で『利用可能性ヒューリティック』というものについて解説いたしましたが、今回はそのバイアスの一種です。
利用可能性ヒューリティックとは、行動経済学や心理学で使われる言葉なのですが、直感で判断する時に「頭に思い浮かびやすい情報を基に判断する傾向」のことを言います。
(↑詳しくはこちらで解説していますので興味のある方はこの記事へどうぞ(^^))
まずはこちらの問題を考えてみてください。
例えの問題が現在に相応しくないですが、あくまで例えです(^_^;)
- 「問題」
新型のウィルスが発見され(コロナの話ではありません)、10000分の1の確率で発症するとします。
ある薬品会社が、このウィルスの感染を検知する装置を開発しました。この装置では、99%の確率で感染を特定できます。
あなたはこの装置で新型ウィルスに感染している診断されました。あなたがこのウィルスに感染している確率をずばり答えてください。
・・・
どうでしょうか。
99%の確率で感染を特定できる装置で診断されたので、
「自分が感染した確率は99%だ!(ToT)」
と、考えてしまったのではないでしょうか。
でも、そうではありません。問題文をよく読んでみると、このウィルスに感染する確率は、1万分の1だと書いてあります。
これをもとに適切に計算すると、実はあなたの感染の確率は1%にも満たないのです!
(問題の解説は最後にあります◎)
最後に聞いた情報が心に残るクライマックス効果(例)
今回の例では、「1万分の1」というのが基準の確率になるのですが、これをスルーして最後に出て来た「99%」という情報だけにとらわれるというのが『クライマックス効果』の影響です。
日常でもよく使われている
上の問題では、ピンとこない方もいると思いますので、もっと日常的に使われるような例をみてみましょう(°▽°)
A「この商品はずっと使えるけど、値段は高いです!」
B「この商品は値段は高いけど、ずっと使えます!」
あなたはどちらの商品が欲しくなりますか??
もう一つ質問です。
A「あの人は仕事は出来ますが、変な人です」
B「あの人は変な人ですが、仕事は出来ます」
どちらの人材が欲しいと思いますか??
どちらも全く同じことを言っています。でも多くの方がおそらくBの方を選ばれたと思います。
僕たち人間はいくつかのデータや特性を示された時に、前半部分より後半部分の印象を強く受ける傾向があるのですね。これが「クライマックス効果(親近効果)」です◎
逆は『アンチクラマックス法(効果)』
逆に、最初に示したデータから最も強く影響を受けることを、『アンチクライマックス法(初頭効果)』と言います!
この二つの効果がどう日常で使われているのかというと、特にわかりやすいのは説得する場面です!
説得する相手によって効果が変わる
クライマックス効果が現れるかアンチクライマックス効果が現れるのかは、説得する相手によって変わってきます。
心理学の実験結果によると、
- ※相手の関心が低い場合はアンチクライマックス効果(初頭効果)が現れ、相手の関心が高い場合はクライマックス効果(親近効果)が現れる。
とのことです!
つまり、例えばプレゼンをする場合だと、
相手の関心が低い場合は、最初に強力なデータを示して、相手の興味を引きつけることが重要!になります。(関心がないので、最後まで話を聞いてもらえないわけですね。)
逆に相手の関心が高い場合は、関連データを示して証拠を固めながら、最後に強力なデータを示す方が説得力が増す!ということです。
なるほど、確かに..。
興味がない話を引っ張られると、「で、結論はなに!?」と思ってしまいます..。
逆に興味のある話は、最初からワクワク聞いていられます(^^)
おわりに
いかがだったでしょうか!
言い方ひとつ、文章をひとつ入れかえるだけで、こんなにも印象が変わってしまうのですね。
営業やセールスなど、仕事の場面でもこの効果は発揮しますし、恋愛であれば恋人への言い訳や説得にも...笑
ぜひ使いこなしていきたいスキルです!
その為にまずは、相手が自分の言葉をどう受け取るかを意識して考えていくことが大切ですね◎
最後までお読み頂きありがとうございました。
今後も日常に少しでも活かせそうな話を書いていきたいと思います_φ(°▽°)
(今回の参考本はこちら☆)
それでは、お待たせいたしました...
最後になりましたが、前半の問題の解説を添えておきます。興味のある方のみ見てください!笑。(僕は理解に苦しみました苦笑)↓
おまけ(問題解説)
【問題】
新型のウィルスは10000分の1の確率で発症します。
ある薬品会社が、このウィルスの感染を検知する装置を開発しました。この装置では、99%の確率で感染を特定できます。
あなたはこの装置で新型ウィルスに感染している診断されました。あなたがこのウィルスに感染している確率をずばり答えてください。
【問題解説】
仮にこの装置で100万人を検査したとします。すると、うち10000分の1に相当する100人が伝染病に感染していることになります。一方、装置は99%の確率で感染を特定します。つまり、100人のうち感染と判断されるのは99人です。
次に、100万人のうち、感染していないのは99万9900人です。これは100万人から、感染者の100人を引いたものです。ただしこの非感染者について、今回の装置は1%の確率で感染者だと誤って判断します。その数は9999人です。
以上から、100万人を検査した場合、感染と判断されるのは「99人+9999人」で10098人になります。これを分母にして、本当の感染者である99人を割り算すると、答えは0.009804、つまり、
『あなたが感染している確率は1%にも満たない数字になります。』
・・・・以上です・・・・
どうでしたか!?
すぐに理解できた方。。。尊敬です😂✨
理解できなくても、全く問題ありません!
国民的アニメ『ドラえもん』で、のび太くんがこんな名言を残しています。
『のんびりいこうよ、人生は!』
(他にも日常で利用されている行動経済学はたくさんあります◎)
それでは、素敵な1日を!
Have a nice day♪